【オペレーション日記】vol.147 ~和田 徹さん~

メンバーの心に火をつける!

今や「Z世代」に代表されるように、若い世代を中心に仕事や人生に対する価値観が多様化しています。価値観が異なると、やる気の引き出し方が各々変わってきます。職場の価値観が多様化する中で、リーダー/マネジャーはいかにしてメンバーの心に火をつけていけばいいのでしょうか?

今回、某地方銀行労働組合さま主催で、チームや部署をとりまとめる立ち位置にある10~15年目の組合員さんを集めての講演会を開催させて頂きました。

かつて日本企業の現場というのはよく「金太郎あめ」と揶揄されたように、従業員の価値観や個性という観点から、同質性がその特徴と言われてきましたので、ある意味、チーム一丸の状態になるのは難しいことではありませんでした。

しかし「失われた30年」を経て社会情勢が大きく変化するうちに、若い世代を中心に価値観が多様化してきました。マネジャーが方針を掲げ指示命令しても、即座にチームが一つになるというわけにはいかなくなりました。

才能は不要。どれだけ考え抜くか。
必要なのは、「視点」の持ち⽅と、
いくつかの「習慣」。
そして「チームの⼒」を引き出すコツ。

未来の市場のド真ん中を射貫け

「麒麟淡麗〈生〉」を皮切りに 、「キリンチューハイ氷結」シリーズ、「キリンFREE」など新市場を次々と生み出した和田徹さん。 

『才能は不要。必要なのは、「視点の転換」と、考え抜く力。』だと和田さんは力説されます。

アイデアは降りてくるのではなく、視点をかえ毎日習慣化して筋トレのように続けると必ずいつかヒット商品が生まれる。など、ものづくりの際の指標となる考え方を教えていただきました。

競合品は、⾒ない。⾒るのは「未来の市場」。
現在の競合は過去。
未来の競合はまだ存在しない。

チームで仕事を進める意義

多くのヒット商品を生み出した和田徹さんですが、入社から12年はダメ社員だったとご本人は言います。それがキリン社内での諸先輩方からの指導、仲間たちとの試行錯誤を経て、ヒット商品の勝ち筋、要諦を体得していったそうです。

飲料品は多くの人の力によって生み出されます。ビールであれば、企画/製造・生産/営業/マーケティング/デザインなど多くの専門家の知恵と力の結晶です。メンバーの心に火をつけ、一つの方向にチームが向かないとヒット商品は生まれません。言うは易しですが、メンバーはその道のプロ。一筋縄ではいきません。

講演ではキリンビールでの経験をもとにリーダーシップ、チームビルディング、チームをまとめるコミュニケーションなどを中心に展開していきます。大企業だからできることではなく、スタートアップ、中小企業など企業規模に関係なく学べる内容でした。対象者も一般社員から管理職、経営者まで幅広くフォローしています。

キリンのチームマネジメント ~メンバーの心に火をつけるチームづくり~』(和田 徹さん

・習慣を少し変えると、意識も変わるのだと感じた。貴重なお話を聞けてとてもよかったです。

・とても勉強になる内容でした。誰もが知っている商品を開発された方のお話を聞く機会をいただけて良かったですし、チームの作り方、まとめ方の考え方が参考になった。


・新商品を企画する上でメガトレンドを意識する、ポジショニングマップを利用しない、という話は月曜からの業務ですぐに活用したいと考えます。


・「変化を起こす側にまわる」という言葉が印象に残りました。違う業種の方のはなしをきくきかは少ないので、参考になった。


・他業種の話がまず面白かった。また参考になったところは最終のゴールを意識すること。忘れないことの大切さ。


・自身の経験談から、自分達の立場にそっていろいろな話を聞けた。インナースローガンの話が心に残った。


・チームとしてのあり方の講話は今まできいたことがなく、興味深かったです。本部企画部署として、未来志向で市場を想像していくところとか参加になりました。


・リーダーシップを養うために、大切な考えを学ぶことができました。WHYを何度も繰り返ししていくことで、本質、問題の核心に繋がるとの内容が参考になりました。実践していきます。


・10年以上勤めてからでも、価値観が変わって仕事の取り組み方が変わりその成果が出たというところに励まされました。ロングセラーを生み出すためのお話もとても参考になりました。