【オペレーション日記】vol.233 ~ハロルド・ジョージ・メイさん~

プロ経営者として

プロ経営者とは 外部から招かれ、経営改革を担う“経営の専門家”を指します。創業家や生え抜き社員ではなく、経営手腕そのものを評価されて社長に就く人 という点が特徴で、外部招聘の社長は日本ではまだ少なく、大企業のトップの多くは生え抜き・創業家が占めています。  ・・・実際に大企業でプロ経営者として活躍している人数は数十名規模ぐらいではないでしょうか?

今回、某自動車会社さま主催でハロルド・ジョージ・メイさんをお招きしての部内従業員対象の講演でした。日本コカ・コーラ、タカラトミー、新日本プロレスなど、数々の企業をV字回復・成長させてきた「プロ経営者」としての実体験に基づく非常に実践的な内容であり、外資系企業歴20年、国内企業歴20年というメイさんだからこそのメリットがあります。

また日本企業の高い品質を「謙虚さ」で終わらせず、「戦略的な伝え方」で国際競争力に変える重要性も強調され、社員/従業員が自社ブランドに「誇り」を持つことが、組織を強くする最大の原動力になるという教えは、目から鱗でした。

論理的な戦略と熱いパッション。その両輪を回すメイ流のリーダーシップ、明日からの仕事に即取り入れたいエッセンスが満載の講演です。

リーダーに求められる「3つの不可欠な要素」

ハロルド・ジョージ・メイさんは、国際競争力を高めるリーダーには以下の3つのバランスが重要であると説いています。

メイさんがご自身の国際的キャリアと組織変革の経験から導いた核心的ポイントとして語られたもので、

第一に 「ビジョンを描き、言語化する力」。変化の激しい時代ほど、組織が向かう未来像を明確に示し、人々が共感できる物語として伝える力が不可欠だと強調。

第二に 「多様性を束ねるコミュニケーション力」。異なる価値観や文化を持つメンバーを尊重し、対話を通じて力を引き出す姿勢が組織の推進力になる。

第三に 「失敗を恐れず挑戦を続ける胆力」。リーダー自身がリスクを取り、学び続ける姿勢を示すことで、組織全体に挑戦する文化が根づく。これら三要素が揃って初めて、変革を牽引するリーダーシップが成立すると語られました。

「ボス」ではなく「リーダー」であれ

権威や指示によって人を動かす時代は終わり、共感と信頼を基盤にした関わり方こそが組織を強くするという考え方です。ボスは命令し、管理し、成果を“取らせる”存在である一方、リーダーはメンバーの可能性を引き出し、主体性を育て、成果を“生み出す環境”をつくる存在だとされます。

特に変化が激しい現代では、トップダウンの統制よりも、対話を通じて方向性を共有し、挑戦を後押しする姿勢が求められるので、リーダーは前に立つだけでなく、時に横に並び、時に背中を押す。人を動かすのではなく、人が動きたくなる状態をつくることこそ、真のリーダーシップだと強調されていました。

「誇り」が国際競争力の源泉になる

これは単なる精神論ではなく、組織や国家の持続的成長を支える実践的な戦略として語っていました。

誇りとは、自分たちの仕事・文化・価値観に対する自信であり、それがある組織は挑戦に前向きで、困難に対して粘り強く、外部からの変化にも柔軟に対応できるものです。

メイさんは、国際舞台で成果を上げる企業ほど「自分たちは何者か」を明確に語り、そのアイデンティティが社員の行動基準となっていると指摘。誇りは単なる自己満足ではなく、品質向上や革新への意欲を生み、ブランド価値を高める原動力となる。逆に誇りを失った組織は、短期的な効率やコストに偏り、独自性を失って競争力が低下します。

だからこそ、歴史や文化、強みを再確認し、それを次世代に継承することが、グローバル競争を勝ち抜くための最重要資産になるということです。

・・・ハロルド・ジョージ・メイさんは、多様なバックグラウンドを持つ人材が集まる組織ほど、議論が活発になり、意思決定の質が高まり、新しい価値を創出しやすいと指摘。

一方で、多様性は放置すれば衝突を生むため、リーダーには対話を促し、違いを尊重し合う文化を育てる役割がある。多様性を「混乱」ではなく「創造のエンジン」に変えることこそ、破壊的イノベーションを実現する組織の条件だと明言しました。

変革の時代を生き抜くための“次世代のリーダー像”を鮮やかに描き出す特別な機会となりました。国際企業のトップとして数々の改革を成功させてきたメイさんが、現場で培った実践知をもとに、ビジョンの示し方、多様性を力に変える組織づくり、挑戦を促すマインドセットなど、これからのリーダーに不可欠なエッセンスを余すことなく話されました。

・・・単なる成功談ではなく、文化や価値観の違いを乗り越えながら組織を動かしてきたリアルな経験が、参加者の思考を揺さぶり、行動を変えるきっかけとなるはずです。管理型の「ボス」ではなく、人を惹きつけ、共に未来を創る「リーダー」へと進化するためのヒントが詰まった講演です。組織の未来を担うすべての方におすすめしたい内容です。

新たなリーダーシップの到来 〜これからの企業に求められる国際競争力〜』(ハロルド・ジョージ・メイさん

・本日は、大変盛り上がりとても楽しいセッションでした。メイ社長の熱意溢れるお話に、弊社役員もとても刺激を受けたようでした。 「ボスではなくリーダーであれ」という言葉が特に刺さった。指示や管理ではなく、メンバーの可能性を引き出す存在になる必要性を強く感じた。

・大変好評で、各支部の支部長が地元の会合でも講演をお願いしたいとおっしゃっていました。ご自身の経験をもとにお話をされたとのことで皆様、納得をされながら聞くことができたようです。 

・とても熱意が伝わるセミナーで、大変有益な時間でした。多様性をどう活かすか、文化の違いをどう乗り越えるかなど、メイ氏の実体験に基づく話は説得力があり、すぐに実務に応用できると感じた。ありがとうございました。 

・イニシアティブをどうとるかのお話がとても参考になりました。 ビジョンの示し方、対話の重要性、挑戦を促す姿勢など、すぐに実践できるヒントが多く、チームに持ち帰って共有したいと思った。

・リーダーの能力、必要な条件、決断力など、メイ社長の考え方は非常に共感が持てました。 

・腑に落ちる理論で、メイ社長の実体験も披露してくださったので、とても理解しやすかったです。そして熱量がすごかったので、引き込まれるように聞くことが出来ました。

・講演を聞かせていただき早速、著書『百戦錬磨:セルリアンブルーのプロ経営者』を購入して読みたい!と思いました。

・とても勉強になった。話し方や共有される資料も工夫されていて飽きずに聞くことが出来た。組織のアイデンティティを語れるかどうかが、挑戦する力やブランド価値につながるという指摘は、これまでの効率重視の考え方を見直すきっかけになった。

・働く上でリーダーとしての新たな視点・気づきを得ることが出来、非常に良い機会でした。難しい概念も具体例とストーリーで語ってくれるので、あっという間の時間だった。