-生産性を低下させる「職場の問題」-
生産性とは、労働力あたりの利益、つまり『稼ぐ力』を指します。労働力は一人ひとりの従業員に依存します。
生産性を低下させる職場の問題は、上司と部下・メンバー同士のコミュニケーション不全で起きると言われております。
生産性を向上したい場合、二つのアプローチが考えられ、一つ目は従業員の能力を向上させること。労働力の質を向上させることで、一人の従業員が一定の時間で生み出す利益を増やします。
二つ目のアプローチは『徹底的にムダを省く』こと。毎日の仕事を分析して、その中に潜む『非効率』を潰していくとことと言われています。
-各企業の生産性向上策-
ある調査アンケートでは、実際に取り組んでいる生産性向上策として、
1.適材適所の人員配置
2.社員のコミュニケーション向上
3.人材育成、スキルアップ
・・・「人材育成」以上に、「適材適所」「コミュニケーション向上」が大切だと捉えられているのが興味深いです。
冒頭で、「生産性を低下させる職場の問題は、上司と部下・メンバー同士のコミュニケーション不全で起きる」と書きましたが、それらを解決手段の一つがリーダーシップになる訳ですが、
著書ではリーダーシップという単なる精神論ではなく、上司としての仕事を遂行するための「具体的なメソッド」紹介という流れなので、とても理解しやすいと思います。
-リーダーシップがある上司は多くない-
ふと今までの上司などを思い返したとき、「リーダーシップがある上司」って実は少なかったことに気づきます。著書にも書いていますが、決して上司本人の問題というより、日本企業の構造的な問題が大きいそうです。
世の多くの上司は実務や能力、成果を評価され昇進されたケースが多く、マネジメントの適正やリーダーシップ特性などを評価された訳ではありません。まして昇進前にリーダーシップ研修・マネジメント研修を受けた方は決して多くないのではないでしょうか?
-リーダーシップがなくてもできる職場の課題解決メソッド-
同著書のポイント部分です。リーダーシップという精神論を身につけることではなく、上司(リーダー)の仕事を遂行するスキルを身につけるという考え方です。
職場の問題解決のために、特別なリーダーシップではなく「聞き出し、共有して、改善する」という3つのステップを行っていくことを解説した一冊となっています。
部下の本音を聞き出し、職場の現状を把握した上で、有効と考えるメソッドから取り組んでいく・・・実践となると難しい面もありますが、地道な手法の積み重ねこそが真の問題解決につながると思います。
-働きがいのある職場作りを-
現在の日本の職場の問題として、上司にマネジメント教育が少ないなどの問題点を指摘しながら、精神論的なリーダーシップではなく、方法論での解決を目指しています。
上司が変われば、職場は変わります。会社のせいにしていては何も解決されません。是非、働きがいのある職場は作るきっかけにされませんか??
『誰でもできる人財定着術 〜心理的安全性の高いチームを作る上司が組織を強くする〜』(大橋高広さん)
・上司や先輩になるといっても、役職を与えられただけで何かを教えられたわけではないので、今回研修を受けてみて、あらためて、上司としてするべきことを理解できた。
・スタッフの育成については、これまで自分自身の経験を頼りに実践してきましたが、今回の研修を受けて、育成にもメソッドがあるので、きちんと学ぶことが大切だと思いました。
・人材定着に向けて会社から部下と1on1をするように言われているが、自分自身上司からまともな1on1を受けたことがなく、まさに「最近どう?」と聞くばかりだったが、具体的な面談方法を理解することができた。