【講師著書から読み解くビジネスの真髄】132

家族に支えられながら夢をつかむまで

39歳・4児の父である“サラリーマン歌手”木山裕策さんが、家族に支えられながら夢をつかむまでの実話エッセイです。そう、「♪帰ろうかもう帰ろうよー♪」・・・大ヒットした「HOME」の木山裕策さんです。

物語は、少年時代に映画と音楽に魅了された原点から始まり、結婚・子育てを経て、36歳で甲状腺腫瘍を告知される転機へと進みます。

「声を失うかもしれない」という恐怖の中で、“子どもたちに自分の声を残したい”という思いが再び歌への情熱を呼び起こします。手術後、歌えなくなった絶望を乗り越え、家族の励ましを受けて再び練習を開始。やがて日本テレビ『歌スタ!!』への挑戦を決意し、落選と再挑戦を繰り返しながら、プロデューサー多胡邦夫氏との出会いを経て、デビュー曲「home」が誕生します。

・・・家族の支え、父としての葛藤、夢への執念が丁寧に綴られた、家族愛と再挑戦の力を描く自伝的エッセイです。

歌との出会いと、夢を封印して生きてきた日々

幼少期に音楽へ強く惹かれた原点から始まります。映画音楽や歌番組に心を奪われ、「いつか自分も歌いたい」という純粋な憧れを抱きます。

しかし成長とともに現実的な進路を選び、就職、結婚、子育てと生活が安定していく中で、歌の夢は次第に“心の奥にしまわれた存在”になっていきます。

家族を守る責任感が強くなるほど、夢を追うことはわがままではないかと自分に言い聞かせ、歌うことは趣味として細々と続けるだけに。心のどこかで「本当は歌いたい」という思いを抱えながらも、日々の仕事と家庭を優先し、夢を封印して生きてきた葛藤が静かに描かれています。

病気の告知と“声を失うかもしれない”恐怖

木山裕策さんの人生を大きく揺さぶった転機として描かれています。36歳のとき、甲状腺腫瘍を告げられ、医師から「声帯に影響が出る可能性がある」と説明されます。

歌の夢を封印して生きてきたとはいえ、“声”は家族と過ごす日常そのもの。父として、夫として、そして一人の人間として、声を失うかもしれない現実は深い恐怖と喪失感をもたらします。

しかし同時に、「子どもたちに自分の声を残したい」という強い願いが芽生え、長く閉じ込めていた歌への情熱が再び動き始めます。病気の告知は絶望ではなく、後の挑戦へとつながる静かな起点として描かれています。

・・・著書を読んで強く感じたのは、「家族の存在が人をどれほど前向きにし、人生を再び動かす力になるのか」という点でした。夢を封印し、日々の仕事と家庭を優先してきた一人の父親が、病気の告知をきっかけに“本当に大切なもの”と向き合い、再び歌う勇気を取り戻していく姿は、ビジネスパーソンにも深く響きます。

同著は、挑戦の価値や家族の支えの大切さを静かに教えてくれる一冊です。皆さんにとっても、「年齢や環境に関係なく、もう一度挑戦できるという前向きな気づきを与えてくれる内容であり、組織の研修やモチベーション向上の場にも相性が良いと感じました。ビジネスの現場で働く方々に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

ガンが教えてくれたこと ~自分に向き合って見つけた夢』(木山裕策さん

・言葉だけでなく歌が心に残り、行動につながる講演だったし、逆境に向き合う姿勢が仕事にも通じると実感した内容で好評でした。

・日々の業務に追われ、“できない理由”ばかり探していた自分に気づかされました。39歳で夢に挑戦した姿に勇気をもらい、私も新しい提案に踏み出そうと思えました。

・がん発覚、声を失う恐れ、挫折からの再挑戦という話は、仕事で壁にぶつかった時の心構えそのもの。レジリエンスの重要性を強く感じました。

・家族の存在を語る場面で胸が熱くなりました。職場でも“支え合う文化”をつくることの大切さを再認識しました。

・安定した会社員生活から夢に挑戦した話は、キャリア自律を考える上で非常に示唆的でした。“自分は何を大切にしたいのか”を考える時間になりました。

・講演後の『home』の歌唱で涙が出ました。 メッセージが感情に深く届き、明日からの行動を変えようと思えました。

・“失敗してもいい、立ち上がる姿が大事”という言葉は、部下育成にも通じると感じました。挑戦を後押しするマネジメントを意識したいです。 

・“挑戦しなかった後悔”という言葉が刺さりました。失敗を恐れて動けなかった自分を見直し、まず一歩踏み出そうと思えました。