
-挫折を乗り越えない?-
皆さん、人生で一度は挫折されたことがあるかと思います。その瞬間、私たちは自信を失い、未来が見えなくなることもあります。しかし挫折は終わりではなく、立ち止まりながら自分を見つめ直す大切な機会でもあります。
花木裕介さん著書『挫折学入門 ~挫折は乗り越えなくてもいい~』では、挫折は乗り越えるべき試練ではなく、人生の中で起こる大きな喪失として丁寧に向き合うべきだと説いています。

夢が叶わなかったとき、病気や環境の変化で人生設計が崩れたとき、人の心は一直線には回復しない・・・著者自身のがん罹患やサッカーでの挫折、さらに多数のインタビューをもとに、感情の混乱から受容に至るまでの「9つのステップ」を提示、挫折を無理に克服するのではなく、抱えたまま新しい人生を選び直すための視点を与えてくれます。
-著者 花木裕介さん-
花木裕介さんは、一般社団法人がんチャレンジャー代表理事であり、産業カウンセラーとして「がんと仕事」「寄り添うコミュニケーション」をテーマに発信する著述家です。2017年、38歳で中咽頭がんの告知を受け治療を開始し、翌年に復職。その後も再発を経験しながら、ブログ『中咽頭がんリアル日記』で闘病と仕事の両立を記録し続けています。

自身の経験から、がん罹患による喪失を示す「キャンサーロスト」や、治療後のキャリア停滞を指す「サバイバートラック」などの概念を提唱。講演・執筆・相談支援を通じて、がん罹患者と周囲の人がより良く生きられる社会づくりに取り組んでいます。
-精神的ショックと否定-
挫折の最初の段階で人は、突然訪れた“喪失”を受け止めきれず、強い精神的ショックに襲われます。長く描いてきた未来像が崩れたとき、心は現実を認める準備ができておらず、「そんなはずはない」「まだやれるはずだ」と否定の反応が生まれるそうです。

この否定は弱さではなく、急激な変化から自分を守るための自然な防御反応であり、がん告知やサッカー挫折の経験を通じて、ショックと否定が“前に進むための入口”であると語ります。無理に前向きになろうとせず、混乱や拒絶の感情をそのまま認めることが、次の段階へ進むための大切なプロセスだと示しています。
-「怒りと憤り」-
挫折の第二段階では、現実を否定しきれなくなった心が、次に強い怒りや憤りとして反応します。自分自身への怒り、環境や他者への不満、運命への理不尽さなど、矛先は一定ではなく揺れ動く・・・。

これは「なぜ自分がこんな目に遭うのか」という問いが生まれることで、感情が激しく噴き出す状態であり、がん告知後に感じた理不尽さや、サッカー挫折で抱いた自己否定の怒りを例に、怒りは挫折の痛みを守るための自然な反応だと説明しています。抑え込むのではなく、湧き上がる感情を安全な形で表現し、怒りの奥にある“本当の悲しみ”に気づくことが、次の段階へ進むための大切なプロセスなのです。
・・・『挫折学入門 ~挫折は乗り越えなくてもいい~』は、挫折を「乗り越えるべき試練」ではなく、人生の中で起こる大きな喪失として捉え直す視点を与えてくれる一冊でした。がん告知や夢の挫折という著者自身の経験が、言葉に深い説得力を持たせています。無理に前向きにならなくていい、感情の揺れをそのまま認めていいというメッセージは、多くの人の心を軽くするはずです。

夢が叶わなかった経験、キャリアの停滞、人生の迷いを抱える方に、そっと寄り添いながら新しい一歩を促してくれる本として強くおすすめできます。


『働きながら、自分の人生を諦めないために 〜悔いのない人生を生きるためにサラリーマンをしながらできること〜』(花木裕介さん)

・花木さんが語る「勝負の土俵から降りてしまった後悔」や「負けを認められなかった過去」に、多くの参加者が自身の経験を重ねて共感しています。
・がん罹患経験を通じて語られる「寄り添い方」や「言葉のかけ方」に、参加者から「自分も誰かにこうありたいと思った」といった声が寄せられています。
・「やり続ければ失敗も失敗ではない」「負けも本当の意味では負けではない」といったメッセージに励まされたという感想が多く見られます。
・職場での支援のあり方を考えるきっかけになった。

・両立支援や職場復帰に関する講演では、管理職や人事担当者から「制度だけでなく、心の支えが必要だと実感した」といった声があり、概ね好評でした。
・ミドル世代のキャリア停滞や評価されない苦しみを語る内容に 「まさに自分のことだと思った」「会社員人生がうまくいかなくても、人生は諦めたくない」という声が多く見られます。
・花木さんが語る「勝負の土俵から降りてしまった後悔」や「負けを認めない自分」に対して、「自分もそうだった」と振り返る参加者が多数おり、全般的に好評でした。
・「やり続ければ失敗も失敗ではない」「負けも本当の意味では負けではない」といったメッセージに励まされたという感想が多く見られます。


