-人生設計に合わせたキャリアプラン-
仕事に対する価値観や多様性も大きく変わってきました。人口減少や年金など諸事情を考慮しても、人生の晩年まで仕事をする必要があるのでは?・・・と感じている人も多いでしょう。
これからの人生をより豊かに過ごしていくためには、自身の人生設計に合わせたキャリアプランを構築していくことが必要になってきます。
仕事内容やポジションの変化などを機に、これからのキャリアをじっくり考え直したり、現状を振り返ったりすることも多くなる40代。任される業務範囲への戸惑いや、マネジメントを任されて生じる葛藤、ライフイベントによる心境の変化など、40代だからこそ抱えるキャリアの悩みはさまざまです。
-サラリーマンの応援書-
健康社会学者・河合薫さんが書かれた40歳で役職に就けなかった多くのサラリーマンに向けたガイドブックです。キャビンアテンダント、気象予報士、学者etc. 一見華々しいキャリアを歩んでこられたように思えますが、実はずっと、「何者にもなれない自分」に悩んでおられたようです。
キャリアの停滞や自己価値の問い直しに直面している中年層が直面する課題に焦点を当て、自己受容、新たなキャリアパスの模索、そしてストレスの少ない生活への移行というテーマを掘り下げています。
一般的なビジネス書とは異なり、役職がない現実を受け入れつつも、希望を持って前向きな未来を築くための具体的な戦略が書かれており、勇気づけられる内容になっています。
・・・特に「自分の頭で考えること」、「具体的に動くこと」、「信念を手放さないこと」が大事なのではないでしょうか?
-役職がない現実の重み-
キャリアの中で昇進や役職に就くことは、自尊心や社会的地位の象徴とされます。入社し、全員がいずれ役職に就けるワケではないと理解しつつも、中年期に役職がないという現実は、多くのサラリーマンにとって深刻な影響を及ぼします。
役職がつかないという現実は、自尊心に打撃を与え、家庭生活にもストレスとして現れることがありますし、社会的な期待と実際のキャリアの進行との間に生じるギャップは、精神的な疲労や不安感を増加させる一つの要因となります。
役職がないという状態をどのように受け入れ、それに伴う精神的な重圧を軽減するかを考察することが重要です。・・・そう「他者や社会の評価がどうあろうと、自分が何者かを決めるのは自分自身である」のですから。
-河合薫さんが考える「何者」-
他者と協働することで生き残ってきたタイプの人は、何とかして他人から評価されたいと思うもので、例えば他者から羨望の目で見られたり、スポットライトを浴びたりした瞬間、「何者かになった気分」という勘違いが始まると言います。
逆に何者にもなれなかったと絶望することもなければ、何者にでもなれると希望に満ちあふれてもいない・・・そんな微妙な心境の40歳の方々にとっては、『40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか』というタイトルは心に突き刺さるのではないでしょうか?
河合薫さんが考える“何者”とは、死の入り口らしきところで「人生思い通りにならなかったけど、結構おもしろかった」と思える人のことだそうです。そうなるために今をどう生きるのか?・・・歴史、統計データ、40代の証言、ご自身の経験を織り交ぜながら軽妙なテンポで綴られています。
『定年後からの孤独入門 〜“ひとり”こそ幸せの入り口!!〜』(河合 薫さん)
・気象予報士、キャビンアテンダント、大学の研究員といった自分のキャリアの中での実経験を基にされていたこともあり、大変分かりやすい話でした。
・自分には耳の痛い部分もありましたが、スピードのある社会だからこそ、挨拶と無駄を大切に!」という最後のキーメッセージは大切にし、「生きる力」を高めていきたいと思います。
・企業人としてキャリアを歩んできた者として、世の中を広く見てこられた方の話を聞く機会は日頃少なく、分と世間の ギャップを知できて、非常に参考になりました。
・現在部下を持ち、管理職として働く自分自身にとって、 部下との関わり方や自らの働き方を見直す良い機会となりました。
・企業としての体制整備、働く従業員の意識改革の両方が非常に大事になっていることにも改めて気づかされました。
・とても興味深いお話でした。厳しい教育の中に、周りの相手を思いやるサポートがあり、全体で仕事に誇りを持って取り組んでいることは今後の弊社の社員教育に大変参考になりました。