【オペレーション日記】vol.173 ~前川由希子さん

新任役員研修

支部役員の皆さんがたは、日頃は会社業務に従事しながら、業務時間以外で組合活動となるため、仲々成り手がいないという課題を抱えながら、支部役員の意識向上のため、某エネルギー系労組さま主催で、前川由希子さんを招き、講演事業が開催されました。 

新しく役員になられた方々が各地域から集まり、1泊2日という長丁場の中で、労働法の基本的な部分から、組合執行部としての必要な知識や心構えなどを講義やディスカッションを交えながら、組合役員に必要な思想/知識/技術を学ぶ機会となっております。

良好な人間関係を築くために、「思考の枠組み」を広げる

仕事で関わる上司・部下・同僚など、「周囲の人との人間関係をよりよくしたい」と思っている方、「良好な人間関係を築くコミュニケーション術を身につけたい」という方々に、頭の片隅に置いていただきたいことがあります。

それはスキル・テクニックの習得だけでなく、今の自分の発言・行動・思考を見直すと、周囲との円滑なコミュニケーションに繋がるということです。ポイントとなるのは、「自分の思考の枠組みを広げる」ことです。

無意識に「それが当たり前だ」「他に選択肢はない」と思い込んでしまうということは、誰にでも起こりうることです。そして「正解は1つしかない」と思ってしまうと、他の答えを探そうという思考が止まり、最適な答えが思い浮かばないという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

相手の話を、自分のルールや固定観念に当てはめてしまい、誤解やすれ違いが起きてしまうこともご経験のことと思います。

自分の意見が周囲に聞き入れられていない、自分の考えが相手に伝わっていないと感じる時、無意識に自分で「思い込み」すぎていないか、見直してみませんか?

周りの意見や情報だけで判断しない

思い込み」の存在を認識していただいたところで、自分の視野・思考を広げるポイントについて、お伝え致します。

自分の思考の枠組みは、思い込みだけでなく「周囲からの意見・情報」にも影響されていることが多いです。意外と真実とは違う事柄を、事実としてずっと勘違いしてきた、ということもあるか知れません。

勿論、自分の意見を伝えることは大事ですが、周りの違う意見を聞いてみる、本当に正しいのか調べてみるetc.なぜ自分がその意見が正しいと思っているのか、一歩引いて考えてみましょう。

特に自分と違う意見を持つ人とのコミュニケーションが苦手という方は、周囲の意見・情報に影響されすぎていないか、意識すると良いかも知れません。

よりよいコミュニケーションのために、過去の成功体験に疑問を持ってみる

自分の思考の枠組みに影響していることがもう1つあり、それは「過去の経験」です。

例えば仕事で、過去に自分がうまくいったやり方を繰りかえす、という方も多いのではないでしょうか?過去と同じ失敗をしないように、成功した経験を参考にするのは勿論良いことですが、過去にうまくいったことが、必ずしも今のベストな答えやアイディアとは限らないのです。

「昔、先輩がこの方法で成功したから」「前の会社では、このルールが正しかったから」・・・といった過去の経験から判断していることがあったら、それよりもいい案はないのかと、立ち止まって考える癖をつけてみましょう。

これはコミュニケーションにおいても大事なポイントで、話す相手によって、どんな伝え方や言葉づかいが適切かは変わります。以前うまくいった伝え方を続けたらうまくいく、ということではないのです。

過去の経験を、よいお手本として活用することもあれば、ときには更新して考えてみる。そうすることでコミュニケーション術が磨かれ、良好な人間関係の構築につながります。

自分にとっての当たり前が、他の人にとっての当たり前とは限らない。そのことを念頭に置きながら、「自分の視野・思考の枠組みを広げるコツ」を、ぜひ実行してみてください。

組合員の心をグッと掴むコミュニケーション術 〜組合員が「あなたが言うなら」と動き出す3ステップ〜』(前川由希子さん

・新たな心持ちで組合活動に取り組もう!という気持ちになりました。貴重な気づきをありがとうございました。

・いつもは受け身で参加している組合役員たちの楽しそうな笑顔や普段聞けない声、学びへの熱意を引き出していただけたことに驚き、感謝しています。即実践できる内容で、今後の成長・変化が楽しみです。

・ここまで楽しそうに前向きに「参加」している参加者の姿は新鮮で、それだけでも大収穫!その上、伝えて欲しいメッセージや自分たちが言いたくても言えないことまでしっかりと伝えてくれ、それがしっかり皆さんに届いている様子が嬉しかったです。

・私自身、気づきも多く、メモを必死にとっていました。  当たり前に思っていたことや、認識しているはずなのに忘れがちだったことを、思い出させてくれたり、再認識させてくれたり、目が覚めた気分です。

・「欠けているところではなく、できているところを見る」、自分に対してはもちろん、部下をはじめとする周囲に対してもその焦点は忘れません!

・組合役員の現状や心情に寄り添うテーマと、小手先の技術ではなく「あり方」を数々のワークを通じて伝える内容で、多くの気づきを与えてくださいました。受講前と終了後の受講者の表情が全く違い、その輝きを取り戻せたことが嬉しいです。

・難しい専門用語が一切なく、自然と内容が頭に入ってきました。「研修=講義」と思っていたのですが、予想に反してワークや実践が中心で、楽しく参加しているうちに、あっという間に時間が経過していきました。もっともっと聞いていたい!そう感じた研修でした。

・普段、あまりに当たり前になってしまっていたことがいかに重要なのか、そのことに気付くことができて良かったです。日頃、ついついスキルやノウハウに走ってしまいがちですが、一番大切なのは「あり方」だと再認識しました。