-組合活動へのアツい想い-
大手信託銀行で労働組合委員長を務められたご経験もありますが、とにかく組合・組合活動へのアツい想いが溢れでている梶浦正典さん。
そのご経験を活かし、 現場の辛さ、中間管理職の悩み、経営層の苦悩等、聴く人の心を汲む講演活動を展開されております。
『組合活動が、どれだけ組合員の心を救えるのか。組合役員の果たす役割は、どれだけ意義があるものなのか。 ・・・組合員、組合役員の心に、夢と誇りとやりがいを取り戻すべく、これからも活動していきたいと思います。』
・・・今回は、某メーカー系労組さま主催「代議員セミナー」ということでオンライン(Teams)開催でした。
-組合活動におけるDXツール活用-
コロナ禍の影響によりZoomやTeams等のデジタルツールの利用が促進され、
リモートワークが拡大し、距離が離れた拠点との情報のやりとりもできるようになった一方で、
デジタルツールの発達によりコミュニケーション自体の機会が増えているにもかかわらず、今まで以上に孤独で悩み苦しむ組合員が増加しているとの声も聴かれています。
また職場を活性化させるために実施しているはずのストレスチェックやESサーベイ等といった調査やアンケートの結果を見て「結局、現場のことはなにもわかってくれていない」と感じてしまう組合員が少なくないのも事実です。
忙しい中執や組合役員がデジタルツールを有効に使いつつ、現場にいる組合員の「真の声」「デジタルツールの言葉の裏側に隠された本当のココロ」を引き出し、よりよい組合活動を推進していくための講演です。
-オンライン・DXツールの課題-
オンラインコミュニケーションとは、いわば「たった7%の言語情報のみ」になるので、言葉の裏側にあるもの(表現、表情など)を読み取り、意識して“分かろう”とすることが大事です。
(メラビアンの法則=視覚情報55%/聴覚情報38%/言語情報7%)
―組合員から悩みを打ち明けられた時どんな対応をしがちですか?―
組合員が自ら行動を変えてくれる伝え方とは、いったいどんな伝え方でしょうか?
自分の中の「真に素直な感情」とは何か?
あなたの伝えている内容は、本当に「自己開示」「自己主張」なのか?
組合員が気持ちよく行動を変えてくれる「伝え方」とは何か?
組合員がドンドン協力者となり、組合員も自分も幸せになっていく「伝え方」を習得していく内容です。
-課題解決に導く「聴き方」-
1.沈黙
「聴くこと」のベースは沈黙です。精神分析学では、「愛」の定義を「愛とは、相手のために、相手本位に時間を提供することである」としています。 沈黙して話に耳を傾けることで、相手は「受け入れられている」と感じ、心を開くのです。
2.チューニング
「チューニング」とは、表情・声・話し方・感情レベルなどを相手のペースに合わせることです。ペースをあわせて「あいづち」を打つことによって、話を引き出す作用があります。
3.言い換え(バックトラッキング)
「自分だけ成果を達成できていないことが恥ずかしいんです」(相談者) 「数字のことで責任を感じているのだね」(聴き手) このように、こちらの言葉で言い換え、繰り返して伝えることで、相談者は「理解された」という実感を持つことができるのです。
-ココロを遠ざけないオンライン版組合活動3ケ条-
オンラインコミュニケーションの難しさ(ストレスを感じやすい ・孤独を感じやすい)
①「チューニング」オーバーなくらいのリアクション!
②バックトラッキングを有効に!
③ストレスに負けずに! ココロで聴く・ココロに寄り添う
・とにかく心にガンガン突き刺さる内容でした。自分も「聴く」ということに重きを置いておりましたので、「自分のやり方が間違っていなかったんだ」と勇気づけられる90分間でした。オンライン開催でしたが、良かったです。
・組合活動に於いて、「DXツール」のスキルの前に私たち組合役員がそもそものコミュニケーションという部分で見直さなければいけないということを再認識させられました。就業後でしたが、参加してよかったです。
・今回の研修内容は、組合役員としての心構えだけではなく、実業務における心構えとしても適用できると思う内容だと思って聞いていました。普段の自分の態度を振り返り大いに反省すべき内容でした。今後の業務・組合活動に生かしていきたい。
・外部の方から労働組合活動とはというのを聴くのは自分達の活動を遂行する上で非常に貴重な講習だったと思います。貴重なご講演頂きましてありがとうございました。
・弊社経営理念にもあります「全従業員の物心両面の幸福を追求する」に対し、組合の役割は「心」にあることを改めて気付かせていたく、貴重な機会となりました。
・参加した各支部メンバーともご教授いただいたことを定期的に振り返りながら、先ずは「声を聴く」ことから実践していきたいと思います。
・参加者からとても役に立ったというアンケートが多く、今まで当労組で実施したセミナーの中でも近年稀にみるほど大好評でした。