
-命、病と向き合う-
元フジテレビアナウンサーで、現在はフリーアナウンサーの笠井信輔さん。2019年夏にフジテレビを退職してフリーになった直後、「悪性リンパ腫」というガンを発症しました。奇しくもコロナ禍での闘病となり、病気と向き合う中で、SNSを通じてたくさんの発信をされてきました。

2020年は日本中、世界中の人たちが「命」と向き合う時間を過ごし、笠井信輔さんはまた別のステージで「命」、「病」と向き合う時間を過ごしていたのです。
その経験から笠井信輔さんが思ったことと同時に、SNSのフォロワーの方たちから届いた数多くのの励ましが、ぎっしり詰まっているのが著書『生きる力 引き算の縁と足し算の縁』です。
-足し算の縁-
入院生活では、お見舞いの高級弁当や面白Tシャツを堪能し、「どうせなら明るく前向きに。そのほうが抗がん剤の効きもいいと先生も話してました」。・・・その一方で、「痛い」「しんどい」「つらい」ともがく姿も。そんな日々を支えたのが家族とSNSでした。
「泣き虫なのに、『大丈夫、治る』と叱咤激励してくれた」奥様や3人の息子さんたちとのやりとりは、改めて家族の在り方も考えさせる内容となっております。

足し算の縁という考え方がとても素敵だと感じました。東日本大震災の取材で得た考え方みたいですが、
『ガン闘病は人生にとって「引き算」でも、「ガンになったから生まれた(「足し算」の)縁や出来事もある。何か良いことがあれば、ガンによる貯金だと考える。そういう発想の転換が困難を乗り越えていくヒントになるんじゃないか。」』

闘病生活をどう乗り切ったかをSNSや写真などを織り交ぜて語られていましたが、長期入院の心得など笠井信輔さんらしい前向きな考え方は、参考になる部分が多かったです。
特にご家族の支え、温かさなどはグッとくるものがありました。2人に1人がガンになる時代です。多くの方々の参考になると思います。
-生きるということ-
笠井信輔さんへのお見舞いや励ましの言葉はそのまま、この本を読む人への励ましにもなり、さらに笠井さんから私たちへの激励の言葉が綴られています。300ページあまりのこの本は、「生きる」ということについて、また人とのつながりについて、考えさせられる本です。

笠井信輔さんの闘癌日記・・・。「病気や人生の辛さを足し算に変える生き方のヒント」になっており、悪性リンパ腫になってしまった笠井信輔さんの闘癌日記から寛解するまでの日記形式の書籍となっております。

『足し算で生きる 〜がんステージ4からの生還〜』(笠井信輔さん)


・患者さんの言葉、介護士の立場から感じたことをそのままの言葉でお話いただき、大変有意義な時間になりました。
・実体験のお話は本当に身に沁みました。明るく話してくださいましたが、大変だったと思います。
・私も今両親の介護をしていますが、とても勉強になりました。認知症でも刺激を与えると、少しずつ変化し良い方向に行く、愛を忘れない、良い人との出会いが 必要である、介護を頑張ろうと思いました。

・講演内容がスクリーンに映し出されてとてもわかりやすかった。介護する側とされる側の両方の大変は大変だったと思うけど、前向き・プラス思考の生き方に学ぶところがたくさんありました。
・ガンの闘病について、当事者でなければわからない事をたくさん教えて頂きました。私の周りにも、闘病中の方がいるので今日のお話を参考にして声掛けや気持ちに寄り添っていきたいと思いました。
・ガン治療に関して考え方が変わりました。家族で話し合う機会を作ります。親子の愛情が伝わってきました。とても素晴らしい講演でした。