–マインドセットから始まるリーダーシップ–
男子ラグビー日本代表のラグビーワールド杯2015における歴史的勝利に貢献したメンタルコーチとして、一躍脚光を浴びた荒木香織さんの著書です。
マインドセットとは、個人が持つ考え方や思考の傾向のことで、目標を達成するために課題に取り組む際の思考や姿勢のことをいいます。
「リーダーシップはスキルであり、鍛えることができるという」お考えの荒木香織さん曰く、リーダーの仕事の一つは、変化を信じない「フィクスド・マインドセット」から、変化を信じる「グロース・マインドセット」へと、導くことだそうです。
例えば、「やればできる」と可能性を信じている子どもの方が、「もともと持っている資質は変わらない」とと思い込んでいる子どもより、学力が延びることが実証されているそうです。
マインドセットを変化させるためには、1.新しい経験を拒まない 2.習得への情熱を持つ 3.限界を決めない という3つのポイントが大切だと説いています。
マインドセットというのは日常生活の中で形成されるので、小さな習慣や思考パターンを変えることで、徐々に変化させることができます。例えば失敗や問題に対して「どうやったら成功できるのか」と考える習慣を身につけることで、ポジティブなマインドセットを育てることができます。
–「成長するチーム」のリーダーシップ–
成長し続けるチームのリーダーは、メンバー全員が仕事を通じて「感動」や「感激」を経験できるよう、意図的にリーダーシップを行っています。
リーダーシップとは、「統率力」や「指導力」とも言われ、組織内のチームやグループをまとめ上げる能力やより高い目標を達成できるように個々の社員、部署を成長、発展させる役割を指しています。
企業は一つの組織体なので、リーダーシップを的確に発揮できるかどうかは職場の意思統一、そして業務効率にも影響を及ぼします。
・・・社員一人ひとりに「できる」という感覚を積み重ねることによって、自信はチーム内で伝播します。荒木香織さんは、コミュニケーション力アップのため、チーム内でバディーシステムを採用し、練習の前と後にポイントの確認をバディーで行なったそうです。
自分たちで決定する経験は、内発的なモチベーションを保つ大きな条件となるからです。
–Power of Yet/パワーオブイエット–
ご存知の通り荒木香織さんはラグビーW杯日本大会でイングランドを準優勝に導いた名将エディー・ジョーンズの右腕でした。両人で作り上げた「デュアルリーダーシップ」が日本代表のメンタルを変え、W杯で一勝しかしたことのなかったチームに勝ちの文化を植え付けたのは、記憶に新しいところです。
現状を抜け出すために、工夫しながら新しい経験を積んでいく状態を、心理学ではPower of Yet/パワーオブイエットと表現します。
組織では、フォロワーがリーダーの想定外の結果を達成することがあります。その瞬間こそが、真のリーダーシップの価値であり、リーダーの醍醐味だと言えるかも知れません。
・・・リーダーシップはスキルであり、誰でも身に付けることができます。同著はリーダーのならず、全てのビジネスパーソンに深い学びを与えることだと思います。
『ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」
〜組織を活性化するリーダーシップ〜』(荒木香織さん)
・「メンタルのトレーニングやチームづくりのノウハウ」というより「マネジメントのポイント」などの話が多く、マネジメントの参考になる内容が多かったです。
・ちなみに弊社マネジメントレイヤーにも刺さっていたようで、議事録を取って、マネジメントグループにシェアしているメンバーもおりました。
・出席者の皆様から荒木講師の「勝ちの文化をつくる」と題した講演について、組織におけるリーダースキルなどリーダーシップのあり方を学ぶことができ大変参考になったと好評を得ています。
・受講者は5段階評価でほぼ5を付けた。13回やっているが、内容の評判は一番高いくらいだった。チーム作りの難しさを実感している、二世や次期経営者層に特に響いた。
・具体的でわかり易い伝え方でした 。荒木先生のお話をすぐ実践していきたいと思います。一緒に考える、楽観的。
・我々の役割とリーダーシップのあり方テーマでは想像できなかった“組織”におけるリーダースキルについてでしたので、大変おもしろかったです。
・テーマが素晴らしかったです。現状の組織の悩みに役立つ組織のあり方、仕事の進め方などちょうどよいタイミングでの内容でした。
・ビジネス(実業)で悩みがちなリーダーシップ(リーダー、フォロワー)について、たいへん参考になり、今後のビジネスシーンで活かしていけると感じた。
・非常に興味深く面白い講演で、まだ全て確認できてはおりませんが、アンケートの 内容も非常に興味深かったとの意見が多くありました。初のハイブリット開催ということでしたが、お陰で無事に敢行することができました。重ねてお礼申し上げます。
・講演後の質問も想定を遥かに超えて多数出たことからも、非常に興味もって聞いてくれたんだと思います。