【オペレーション日記】vol.242 ~今泉 清さん~

今泉清さん講演のスタイルと魅力

スポーツ(ラグビー)の極限状態で培われた経験をビジネスや日常の「勝負所」に落とし込んだ、非常に説得力のある内容です。

何と言っても圧倒的な熱量と誠実さがあり、 早稲田大学やサントリーでの華々しい経歴だけでなく、挫折や苦悩の経験も包み隠さず話すため、聴講者の心に深く刺さります。 

そしてビジネスへの高い還元性。ラグビー経験を通じ得られた知見、経験に加え、大学院で持論を理論に落とし込んでいるので、ビジネスの現場でも通用するものばかりです。 スポーツの理論をビジネスや組合活動にどう活かすか、非常に具体的に翻訳してくれます。

・・・今回、某地銀労組さま主催講演事業にて今泉清さんを講師として招かれました。

なぜ「本番」で力が発揮できないのか

プレッシャーに負ける原因は根性論ではなく、「準備と脳の仕組み」にあると説きます。 

本番で力を発揮できないのは、緊張そのものよりも「失敗してはいけない」という過度な自己圧力や、結果への意識が高まりすぎて普段の動きが崩れるためです。

人は不安を感じると呼吸が浅くなり、視野が狭まり、判断や動作が硬直します。今泉清さんは、原因は“能力不足”ではなく“心と身体の乱れ”にあり、平常心を保つための準備とセルフマネジメントが鍵だと強調しています。

「不安」を「期待」に変える
緊張を否定するのではなく、エネルギーとしてどう活用するか。ラグビーのキッカーとして、数万人の前でゴールを狙い続けた経験から導き出されたメンタル制御術です。

「Oリングテスト」

このワークは、メンタル(思考)がどれほど瞬時に身体能力へ影響を及ぼすかを、参加者がペアになって体感する非常に人気の高いプログラムです。

隣同士の席の人とペアになって行います。

①形を作る: 一人が親指と人差し指で円(Oの形)を作り、力を入れて閉じます。 ②引き離す: もう一人が、その円を両手で左右に引っ張り、引き離そうとします。 ③思考を変えて比較する: パターンA(ネガティブ): 指を作っている人が「嫌なこと」や「失敗するイメージ」を強く思い浮かべながら耐えます。 パターンB(ポジティブ): 「成功した瞬間」や「大好きなもの」を思い浮かべながら耐えます。

・・・驚くべきことに、ほとんどのペアで「ネガティブなことを考えた時の方が、指が簡単に開いてしまう」という現象が起きます。

脳の指令
ダメだ」と思った瞬間、脳は体にブレーキをかけ、筋肉の出力が落ちます。 本番に弱い理由: 試合やプレゼンの直前に「失敗したらどうしよう」と考えるだけで、プロのアスリートでさえ本来の筋力や柔軟性を失ってしまうことを視覚的に理解させます。

「セルフマネジメント」の3つのステップ

本番に強いメンタルを作るための具体的なルーティンが紹介されます。 

自分の状態を正しく把握すること。緊張や不安のサインを早めに察知し、心と身体の乱れに気づく。

乱れを整える具体的な行動をとること。呼吸・姿勢・視線など、即効性のある調整で平常心を取り戻す。

本番で再現できる習慣をつくること。日常から同じルーティンを積み重ねることで、勝負所でも安定したパフォーマンスを発揮できるようになる。

・・メンタルは身体と繋がっているという考えから、睡眠、食事、姿勢がいかに決断力に影響するかを含め、解説します。

プレッシャーの正体

緊張を敵と見なさず、パフォーマンスを高めるエネルギーに変換する脳の仕組みを解説。キッカーとして数万人の視線を一身に浴びた経験から、不安を期待へ変える具体的な思考法を伝授します。

プレッシャーの正体は、外部要因ではなく“自分が生み出している期待と不安”にあります。人は本番になると「失敗できない」「良く見られたい」といった思考が強まり、結果への意識が過度に高まることで心と身体が乱れます。この“自分で自分を追い込む構造”こそがプレッシャーの源であり、今泉清さんはその仕組みを理解し、状態を整えることで本来の力を発揮できると説いています。

・・・極限の勝負世界で培った「心の整え方」を、ビジネスや日常に即効性のある理論として昇華させた素晴らしい内容です。 特に印象的なのは、思考が身体能力を左右することを証明する「Oリングテスト」や、過去への執着(evil)を捨てて今を生きる(live)姿勢を説くエピソードです。

根性論ではなく、脳の仕組みを理解して「成功の状態」を自ら作り出すセルフマネジメント術は、プレッシャーと戦うリーダーにとって大きな武器になると感じました。

・・・「心と体はつながっている」というシンプルながら深い真理を体感できるこの講演は、聴講者の背中を力強く押し、明日からの行動をポジティブに変えてくれる確かな熱量を持っています。

勝負所で力を発揮するためのセルフマネジメント 〜本番に強くなるメンタルのつくり方〜』(今泉 清さん

・ゴールに到達するまでの計画を立てて取り組むことの大切さを再認識しました。中堅組合員としての支部内での役割や求められることについて再認識できました。

・「皆のマインドは変えられないが、自分のマインドは変えられる。」「失敗は敗けを失う。(もう失敗しない)」など、講話を聞けてためになりました。久しぶりに同期と会えて会話ができて良かったです。

・ティーチングとコーチングの違い、まさに研修を行なっていてティーチングはできているがコーチング、到達度を上げるところまでいっていない現状を認識させられた。

・ラガーマンとして、サントリー営業マンとして貴重なお話を伺えた。外部講師の招聘から、準備までありがとうございました。 参加して良かったです。

・個人、チームで力を発揮するために必要な考え方や明確な目的、目標を持つことの効果を認識できた。

・心理的安全性の確保、そして人の話を聞く姿勢がマネジメントに必要な力だと再確認できたので、とても満足しています。

・今泉様、とても輝かしい経歴をお持ちの方で素敵なお話をたくさん頂けました。働く上でのモチベーション向上の考え方が参考になりました。

・ご自身の経験談からお話しいただき、とても参考になり、夢を語れるようにしたいと思いました。前向きな気持ちを持ちます!