【講師著書から読み解くビジネスの真髄】85

youtuberとして大人気の里崎さん

プロ野球選手は、実力と結果を伴わなければ生き残れない世界にいる “個人事業主”。一見サラリーマンの世界と縁遠いようだが、実は、組織の中で自分の強みをアピールし、競争に勝ち残り、時に組織の論理とは別に自分の身を立てている一流選手には参考になる点も多い。

現在、80万人以上の登録者数を持つ人気youtuberとしても大活躍の里崎智也さんの新著です。

なぜポストシーズンで「下剋上」が起こるのか? なぜ「新庄日本ハム」と「立浪中日」は差がついたのか? なぜ第2の「古田敦也」「谷繁元信」「里崎智也」は現れないのか?・・・など誰も書けなかった球界の定説と非常識へのド正論を語り尽くした野球ファンには注目の内容です。

投手のレベルに打者の技術が追いついていない

「手に汗を握るような投手戦」も良いですが、「打撃戦」も野球の醍醐味の一つですが、近年NPBでは“投高打低”が深刻化しているようで、2018年には各球団1試合平均4.32得点だったのが、2023年には3.48点にまで低下。

現在の“投高打低”は投手のレベルアップによるものという説もあるようですが、「投手のレベルアップ説」は本当なのでしょうか?投高打低という現象の理由の一つに挙げられるのが、「令和の投手のレベルに打者の技術が追いついていない」ということ。

トレーニング理論が発達したことで、ストレートの球速が増した一方、それを捉える技術が打者に欠けているのでは?と考えることも出来ます。トレーニング方法やデータ分析のレベルが向上し、よりよいボールを投げるためのノウハウが多くの選手に共有されることとなり、これにより投手のレベルが急激に上がっているということです。

野球において打者はあくまで投手のアクションに対応する立場にあるので、向上する投手のレベルに打者がついていけず実力差が開き、“投高打低”環境が生まれているという考え方のようです。

いい捕手(キャッチャー)とは?

リード、肩の強さ、ワンバウンド処理能力の高さなど、捕手(キャッチャー)には多くの守備スキルが求められます。「いい捕手とは」を考えたとき、ある人は「リードがいい」、またある人は「強肩で守備がいい」など多くの人が「守備力があること」を挙げているが、里崎智也さん自身は違う考え方のようで、

「いいリードの定義とは何か?」と質問すると十中八九、明確に答えられない。「インコースの使い方がヘタ」と言う人もいれば、「アウトコースの変化球を使うタイミングが悪い」と言う人もいるが、これらはすべて結果論でしかありません。

ダメなリードの定義があるのであれば、相手チームをノーヒットノーランに抑えたとしても、「あのリードは定義に当てはまらないから、たまたまだった」と批判する必要があるし、反対に相手チームに10点取られて負けたとしても、「あのリードは定義どおりだったから、責める必要はない。投手が悪かっただけだ」と称賛しなければなりません。

・・・現実にはノーヒットノーランに抑えれば称賛されるし、10点取られたら批判される。つまり、結果だけを見て批評しているだけにすぎないのだから、「いいリードの定義」 などないという結論です。

里崎智也さん講演

1998年当時、弱小チームといわれていたロッテ球団に入団。しかし、05年、10年には、その球団が日本一に。また2006年にはWBC代表に選出され、世界一そしてベストナインに。

講演では、現役時代や解説者時代のエピソードを交えながら、目標達成の考え方や自己実現の方法、リーダーシップとは等、ビジネスシーンにも応用できる里崎流の成功術をお伝えします。自身の経験・エピソードを基に若手組合員の皆さんにプロスポーツ選手の視線からの内容が大好評です。

下克上捕手 里崎流思考術 ~勝者になるための提言~』(里崎智也さん

・執行部として大満足!しています。講演内容もとても良かったし、お人柄も明るく協力的で、講演前のボール投げで会場が湧いたし、本当に良かったと思います。

・とても良かった!いい話でした。自身の考えるリーダーシップやチームワークの話も交え、組合役員としてとても参考になる内容でした。

・とても分かりやすくて楽しい時間でした。失敗を恐れてチャレンジできなかったが、何にでもチャレンジしていいんだ、と励まされました。

・やりたくないことでも、いつか役に立つし、これからイヤでも挑戦していこうと思った。

・今まで夢や目標がなくて迷っていたので、里崎選手の話を聞けて良かった。これから目標を決めて頑張っていきたいと思います。

・受講者からも「面白かった」、「勉強になった」と好評で、将来を考えた思考法は、すべての世代に思考を改めることができる内容でした。

・質問コーナーでは一生懸命に対応して下さり、場も盛り上がりました。

・里崎さんの夢を叶えるために、どんな思いを持っていたか、どう行動したか、どんな心構えだったのか、モチベーションの保ち方などたくさんのことを伝えていただき、とてもよかったです。