【オペレーション日記】vol.271 中村成博さん

-組合役員に必要なリーダーシップ-

現場の意見を集め、会社と対等に協議ができるようにしたい」etc.・・・労働組合が目指す組合役員の人材育成のゴールは「活動してよかった」「活動を通じて成長した」「達成感を得た」などの実感が得られることではないでしょうか?

組合役員に求められるリーダーシップの形も様々で、リーダーシップスタイルは多様化しています。リーダーの役割の一つに「結果が求められる」というのがあり、結果を出す上では“組織づくり”は大事になってきます。

それには「他力」を活かすことがポイントで、「自分でやった方がいい」と、自分一人の力でチームとして何かを成し遂げようとしても、難しい部分があります。中村成博さんは、リーダーに必要なのは「忍耐力」ならぬ『任待力(忍耐力』が必要だと訴えます。そう、字のごとく『任せて待つ力』ということです。

・・・今回、某通信企業労組さま主催で中村成博さん講演会が開催されました。

ー当事者意識ー

リーダーシップと主体性の発揮に欠かせないのは当事者意識です。 「自らが当事者である」 という認識から、自ら課題を解決しようとしたり、 より良い成果を生み出すために自ら考え行動したりする主体性が発揮され、 リーダーシップへと繋がります。

講演に参加する姿勢も「知っているかどうか?」の視点ではなく、「今できているかどうか?」という視点で聴くことが大事で、それが当事者意識=他人事ではなく自分事に繋がると言います。

当事者意識とは、どんな時に於いても「自分に何かできるか!」に意識を向けることができる人であり、口癖にしても「~のせいで」のあとに「~だからこそ」「~のおかげで」が大事です。

-「知っている」と「出来る」の違い-

中村成博さんが特に強調されていたのは「知っていること」と「出来る」ことの違い。「知っているか?」ではなく「できているかどうか?」の視点で聴くことの大切さです。「知っている」と「出来る」では段階が違います。欲しい情報が誰でも手に入る今の時代、ご自身の理想とする人生や望む結果を手に入れるための情報収集は、みなさんはもう充分に行ってきた方が多いのではないでしょうか。

しかし多くの方は知識として理解した段階で「出来る気」になってしまい、そこで動きが止まってしまいます。 理想とする人生や望む結果を手に入れるための知識を「知っている」ということと、実際に「できる」ということは、全くの別物なのです。

リーダーとは、「リーダーシップを発揮する人」であり、管理職等の役職ではありません。全社員がリーダーである、というのが目指したい組織像となります。リーダーシップや主体性が何なのかを確認するところから始めます。

・・・知識と行動が伴ったリーダーのもとに部下はついてきます。これを「言行一致」と言います。

ー心理的安全性の高い職場 ー

心理的安全性の高い職場とは、自分の考えや気持ちを誰に対しても安心して発言できる状態を指し、Googleの生産性向上プロジェクトでも重要性が示されています(「組織の中で、自分の考えや気持ちを誰に対してでもして発言できる状態のこと」より)。その実現には、無知・無能・邪魔・ネガティブと思われる不安の解消が不可欠で、適切な声かけが自己重要感を高めます。

心理的安全性が高まることで、コンプライアンス違反防止、生産性向上、離職防止、事故防止といった効果が生まれ、チームが多様性を活かし合う状態へと発展します。  

ーグループとチームの違いー

心理的安全性の文脈で示される「グループ」と「チーム」の違いは、多様性をどう扱うかにあります。グループは単に人が集まった状態で、個々の違いが活かされず相互作用も限定的。一方チームは、多様性・違い・個性を理解し、活かし合うことで成果を生み出す集団です。

「いろいろな種類の野菜→美味しいサラダ」という比喩が示され、異なる要素が組み合わさることで価値が最大化されることを強調しています。心理的安全性が高い職場では、この“違いを力に変えるチーム”が成立し、生産性向上や離職防止につながります。

・・・ 中村成博さんの講演は、「当事者意識」を軸に、職場の空気を前向きに変える具体的なヒントが散りばめられた内容でした。特に、心理的安全性を損なう4つの不安や、多様性を活かす“チーム”のあり方は、日々の職場で即実践できる学びとして深く印象に残りました。

若手〜中堅層、管理職まで幅広い層に効果的で、組織の生産性向上・離職防止・事故防止にも直結する内容です。職場の雰囲気を改善したい、メンバーを動かしたい、リーダーとして一歩成長したい方に強くおすすめできる講演です。   

『リーダーシップを⾼める  〜当事者意識の⾼い職場づくりの秘訣〜』(中村成博さん)

・組合活動では、役員だけが頑張るのではなく、組合員一人ひとりが当事者意識を持つことが重要だと改めて感じました。明日からの活動で実践したい内容が多く、大変参考になりました。

・リーダーシップは役職者だけのものではなく、誰もが発揮できるものだという話が印象的でした。組合役員として、周囲を巻き込みながら活動を進めるヒントを得ることができました。

・職場で主体的に行動する人を増やすための具体的なコミュニケーション方法が分かりやすく、現場に持ち帰ってすぐ活用できる内容でした。

・組合員との距離感や信頼関係の築き方について、多くの気づきがありました。対話を重ねることの大切さを再認識しました。

・実際の事例が豊富で、自分たちの組合活動に置き換えながら聞くことができました。当事者意識の高い職場づくりが、働きやすい職場環境につながることを理解できました。

・『指示待ちではなく自ら考え行動する組織』という視点が非常に参考になりました。組合役員として、組合員の主体性を引き出す関わり方を実践していきたいです。

・リーダーシップとモチベーション向上の関係について学ぶことができました。組合活動だけでなく、日常の仕事にも生かせる内容でした。

・組織を動かすためには制度や仕組みだけでなく、一人ひとりの意識改革が必要であることを実感しました。組合役員としての役割を見つめ直す良い機会になりました。